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アピタ知立ファミリー歯科・矯正歯科です🦷🪥
口腔内の健康を守るうえで見逃せない存在、それが「バイオフィルム」です。私たちの口の中に存在するバイオフィルムは、目には見えないものの、虫歯や歯周病といった口腔疾患の主な原因となる厄介な存在です。この記事では、バイオフィルムの正体と、それを取り除くことがなぜ口の健康につながるのかを解説します。
バイオフィルムとは?
バイオフィルムとは、細菌が集団を形成し、ヌルヌルした膜を作りながら定着している状態を指します。この膜は、水回りの排水溝や浴室のカビのようなものを想像すると分かりやすいでしょう。口腔内では、歯や歯ぐき、舌の表面に細菌が付着し、唾液中のタンパク質や糖分を利用してこの膜を作り出します。
バイオフィルムの主な特徴は以下の通りです:
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高い防御力
バイオフィルムの中では、細菌が互いに守り合うように存在しており、外部からの刺激(抗菌薬や免疫反応など)を回避する能力があります。 -
進行性のリスク
放置すると、バイオフィルム内の細菌が毒素を放出し、歯ぐきや歯を攻撃して虫歯や歯周病を引き起こします。 -
肉眼では見えない
プラーク(歯垢)として可視化されるものもありますが、多くは目に見えない形で存在し、気づかないうちに進行することが多いです。
バイオフィルムが引き起こす口腔疾患
バイオフィルムは、以下のような病気の原因になります:
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虫歯(う蝕)
バイオフィルム内の細菌が糖分を分解し、酸を生成することで歯のエナメル質を溶かします。この過程が虫歯の始まりです。 -
歯周病
バイオフィルムが歯ぐきの周辺で炎症を引き起こし、進行すると歯を支える骨が破壊される歯周病へとつながります。 -
口臭
バイオフィルム内の細菌がタンパク質を分解する際、硫化水素などの悪臭成分を発生させ、口臭の原因となります。
バイオフィルムを除去する方法
バイオフィルムは単純なうがいでは取り除けません。そのため、以下の対策が重要です:
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正しい歯磨き
歯ブラシを使って丁寧に磨くことが、バイオフィルムの除去には欠かせません。特に歯と歯ぐきの境目や歯間はバイオフィルムが溜まりやすいため、重点的に磨く必要があります。 -
デンタルフロスや歯間ブラシの使用
歯と歯の間の狭い部分は歯ブラシだけでは十分に磨けません。フロスや歯間ブラシを使うことで、これらの部位のバイオフィルムを効果的に除去できます。 -
定期的な歯科クリーニング
歯科医院で行うプロフェッショナルクリーニング(PMTC)は、家庭で取り切れないバイオフィルムを徹底的に除去するために有効です。また、歯石(硬化したプラーク)も同時に除去できるため、より健康な口腔環境を維持できます。 -
抗菌性の洗口剤の活用
洗口剤を併用することで、細菌の繁殖を抑え、バイオフィルムの形成を予防できます。ただし、これだけで完全に除去することはできないため、歯磨きとの併用が重要です。
バイオフィルム除去がもたらす効果
バイオフィルムを除去することで、以下のような効果が期待できます:
- 虫歯や歯周病の予防
- 口臭の改善
- 歯の見た目がきれいになる
- 全身疾患のリスク低減(歯周病と心血管疾患や糖尿病の関連が報告されています)
まとめ
バイオフィルムは、放置すれば口腔内だけでなく全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。しかし、日々の丁寧なケアと定期的な歯科受診によって効果的に対処することができます。バイオフィルム除去を習慣化し、健康で美しい笑顔を保ちましょう。