
こんにちは😊✨
アピタ知立ファミリー歯科です🦷
今回は無歯顎の方の口腔ケアについてお話致します!
「もう歯がないから、お口のケアは必要ないのでは?」
そう思っている方はいませんか?
実は、歯がなくてもお口の中にはたくさんの細菌が存在しており、毎日のケアがとても大切です。
無歯顎(むしがく)とは、歯が1本もない状態のことをいいます。
歯がなくなると「虫歯や歯周病とは無縁」と思われがちですが、実際には口腔内の汚れや細菌が原因で起こるトラブルは少なくありません。
🌿なぜケアが必要なの?
お口の中は、体の中でもっとも細菌が多い場所のひとつです。
歯がなくなっても、舌・頬の内側・歯ぐき・入れ歯の表面には細菌の膜(=バイオフィルム)がつきます。
このバイオフィルムを放置すると、
- 口臭の原因になる
- 入れ歯の下が赤くただれる(義歯性口内炎)
- 味覚が鈍くなる
- 唾液の分泌が減ることで乾燥や痛みが出る
といった問題が起こります。
さらに、高齢の方では汚れた唾液や細菌が気管に入り、誤嚥性肺炎を起こすリスクもあります。
つまり、「歯がない=ケア不要」ではなく、むしろ口腔内を清潔に保つことが全身の健康にもつながるのです。
🧼無歯顎の方におすすめのケア方法
① 入れ歯の清掃
入れ歯を使っている方は、毎食後に外して洗うことが基本です。
流水下で義歯ブラシを使い、表面についた食べかすやネバつきを落とします。
普通の歯ブラシでも代用できますが、毛先が柔らかすぎると汚れが落ちにくいため、できれば専用ブラシを使いましょう。
夜は、入れ歯洗浄剤に浸けて一晩おくことで、目に見えない細菌やカビを除去できます。
熱湯で洗うと変形することがあるので、必ずぬるま湯以下の温度でお手入れしましょう。
② お口の中の清掃
入れ歯を外したあとは、歯ぐきや舌、頬の内側をやさしく清掃します。
おすすめは、
- 濡らしたガーゼ
- 口腔ケア用のスポンジブラシ
- 舌ブラシ
などです。
力を入れすぎず、「なでるように」汚れを取ることがポイントです。
特に舌の上(舌苔:ぜったい)には多くの細菌がたまりやすく、口臭の原因にもなるため、やさしく除去しましょう。
舌清掃は舌ブラシもしくは柔らかめの歯ブラシでも結構です。
舌をブラシで掻き出す際は、必ず奥から手前に一方向で行いましょう⚠️
③ 乾燥対策
無歯顎の方は、唾液量の減少によってお口が乾燥しやすくなります。
乾燥すると、細菌が繁殖しやすくなり、粘膜が傷ついたり、痛みを感じたりします。
乾燥対策には、
- こまめな水分補給
- 保湿ジェルや保湿スプレーの使用
- 加湿器の活用
が効果的です。
唾液腺マッサージを行うのもおすすめです。
耳の下やあごの下を軽く円を描くようにマッサージすることで、唾液の分泌が促されます。
👨⚕️定期的なチェックも忘れずに
歯がなくなると「歯医者に行く必要はない」と感じる方も多いですが、定期的な受診はとても重要です。
入れ歯の調整だけでなく、歯ぐきや粘膜の状態、口腔がんなどの早期発見にもつながります。
入れ歯は使い続けるうちに合わなくなることがあり、無理に使うと歯ぐきが傷ついたり、噛み合わせが崩れたりします。
「痛い」「外れやすい」と感じたら、早めに歯科医院に相談しましょう。
💡まとめ
歯がなくても、お口の中は毎日のケアが欠かせない場所です。
入れ歯・舌・歯ぐき・粘膜を清潔に保つことで、
- 食事をおいしく楽しめる
- 会話がしやすくなる
- 口臭が気にならない
- 誤嚥性肺炎の予防になる
など、生活の質を大きく向上させることができます。
「歯がないからこそ、口のケアを大切に。」
無歯顎の方のケアは、お口だけでなく体全体の健康を守る第一歩です。
ぜひ、毎日の習慣として取り入れてみてください。