こんにちは🌞
アピタ知立ファミリー歯科・矯正歯科です🦷

歯列矯正を検討している人の中には、「抜歯が必要です」と歯科医から言われて驚く方も少なくありません。健康な歯を抜くことに抵抗を感じるのは当然ですが、矯正治療における抜歯は、理想的な歯並びを実現するために欠かせない場合があります。この記事では、なぜ矯正時に抜歯が必要なのか、その理由について詳しく解説します。

1. 歯が並ぶスペースが不足しているから

現代人のあごは、進化の過程で小さくなってきていると言われています。しかし、歯の大きさや数はあまり変わっていないため、あごのスペースが不足し、すべての歯がきれいに並びきらないことがあります。

この「スペース不足」が原因で、歯が重なり合ったり、前後にずれたりする「叢生（そうせい）」と呼ばれる状態になるのです。こうした場合、矯正装置だけでは歯を正しい位置に動かすためのスペースが確保できないため、抜歯が必要になります。

例：
・前歯が前に突出している（出っ歯）
・歯がデコボコして並んでいる

2. 美しい横顔や顔のバランスを整えるため

歯並びだけでなく、顔全体のバランスも矯正治療では重視されます。たとえば、前歯が前に出ている「口元の突出感」がある場合、歯を後ろに引っ込めることで横顔のラインがすっきりと美しくなります。

このようなケースでは、歯を動かすスペースを作るために抜歯が必要になります。歯の位置が整うことで、自然と口元が引き締まり、全体の顔立ちが改善される効果も期待できるのです。

3. 噛み合わせを改善するため

矯正治療では、単に見た目を整えるだけでなく、正しい「噛み合わせ（咬合）」を作ることも重要です。

・上の歯と下の歯の噛み合わせが合わない
・上下のあごのバランスが悪い

こういった場合、抜歯によってスペースを確保し、歯を適切な位置に動かすことで、正しい噛み合わせを実現できます。噛み合わせが整うことで、食事や発音がしやすくなるだけでなく、将来的な歯やあごへの負担も軽減されます。

4. 無理に歯を動かすと健康リスクがあるから

抜歯せずに無理やり歯を動かして矯正すると、次のような問題が起こる可能性があります。

• 歯茎が下がる
  スペースがない状態で無理に歯を動かすと、歯を支える歯茎や骨に過度な負担がかかり、歯茎が下がってしまうことがあります。

• 歯が不安定になる
  歯を動かす過程で歯根（歯の根の部分）が吸収され、歯の寿命が短くなるリスクも考えられます。

そのため、必要に応じて抜歯を行い、健康な状態を保ちながら矯正することが大切なのです。

どの歯を抜くのか？

矯正治療で抜歯する歯は、主に「小臼歯（しょうきゅうし）」と呼ばれる前から数えて4番目か5番目の歯です。小臼歯は噛み合わせや見た目への影響が少なく、抜歯後のスペースを作りやすいためです。

ただし、抜歯が本当に必要かどうかは、歯科医が患者さんの歯並びやあごの状態をしっかりと診断した上で決定します。

まとめ

矯正治療における抜歯は、単に歯を並べるためだけではなく、顔全体のバランスや噛み合わせ、歯の健康を考慮した結果です。抜歯に抵抗を感じるかもしれませんが、適切にスペースを確保することで、理想的な歯並びと美しい口元が手に入ります。

矯正治療を検討している方は、治療計画や抜歯の必要性について、歯科医としっかり相談することが大切です。正しい知識を持って治療に臨むことで、安心して矯正を進められるでしょう。